動物の健康保険

 現在、動物の健康保険が、多数存在しています。

 それらは、根拠法のない共済です。いわゆる無認可共済で、きちんと保険金の支払いしているかの確認、廃業等をした場合、今まで、保険契約者を保護することが出来ずにいました。

 平成18年4月に、保険業法が改正され、動物の健康保険は、保険契約者等の保護をするために、金融庁が管轄することになりました。

 平成20年3月までに、動物保険を取り扱っている会社や共済組合は、
@保険会社になる。 
A少額短期保険業になる。 
B廃業する。 
いずれかの道を選ばなくてはならなくなりました。

 現在の動物の保険を取り扱っている会社や共済組合は、当局に届け出て、「特定保険業者」として、業務はできますが、移行措置ですので、平成20年3月までに、上記の3つを選択しなければなりません。特定保険業者ですので、不特定の者に対して募集・引受行為を行うことは出来ません。

 保険会社は、免許制で、少額短期保険業者は、登録制です。登録制といっても、申請すれば登録されるのではなく、一定の基準を満たしていないと登録を拒否されます。

 保険会社と少額短期保険業者の大きな違いは、公的セーフティネットがあるかないかです。あると大きな信用になるので、保険会社を目指すところが多いのです。

 現状はどうかというと、あるところは、平成18年4月に、日本で最初の動物の健康保険会社になると謳っていました。このことは、日経新聞にも載っていましたし、その会社自身も配っていました。だが、平成19年2月10日現在、まだ、保険会社になれません。

 日本で最初に正式な認可を受けたのは、アリアンツ・ペット保険(保険会社)でした。その後、認可を受けたのは、日本ペットオーナーズクラブ(少額短期保険業)です。
 いずれも、動物病院で、飼主が、治療費の全額を支払い、その後、保険を請求するというシステムです。

 加盟動物病院で、半額支払い、残りは動物病院が、共済団体等に請求するというやり方には、以前から疑問があり、当院も以前加盟していたのだけれども、
@請求した金額に対して、支払い明細を発行しない。ただ、銀行口座に振り込まれているだけ。
A請求したものが、全額支払われていると思っていたら、全額支払われていなかった。その理由も説明しなかった。
B保険適用の可否が煩雑で、以前は、ウサギの歯の処置は、保険が適用されていたのに、いつの間にか適用されなくなっていたり、入院請求例を参考に請求したら、通院日が記載されていないと文句の電話がかかってきて、記載例には、通院日は書いてないと言うと、そういう決まりなんですと、逆にまくし立てるし、その仕組みに熟知しないと、とてもやっていけない。日々、診療に追われる身にとっては、そんなことに時間を浪費する暇はない。
おまけに、公正取引委員会から、加盟していた共済について、いろいろ聞かれるし、、、
そんな訳で、加盟病院から脱退しました。

 共済各団体が、今後どのような対応を行うのか確認する必要があります。今後の対応があいまいなままで、引き続き共済契約を拡大させている場合は、注意が必要です。保険業法の改正のことをいわずに、契約件数を拡げようとするところは、要注意だと思われます。集めるだけ集めて、平成20年3月に廃業でもされたら、現行では、保険契約者は保護されません。